赤岩の産土さん

  昔、高社山に大蛇が悽んでおり、赤岩の村に時々土砂を押し流して、家を壊したり田畑を荒らしていた。
 村人は困って、産土神のお諏訪さんに「どうか大蛇を征伐してください」とお願いした。お諏訪さんは「よし、こんど大蛇が来たら退治してやろう」と引き受けてくだされた。そんなこととは知らな大蛇は「また村人をいじかめてやろう」と、風雨を呼んで石や土を押し流してきた。
 待ち構えていたお諏訪さんは、暴れ狂う大蛇に立ち向かい、長い戦いの末、遂に大蛇を退治された。しかし、お諏訪さんも目を痛めらわてしまった。大蛇が征伐されてから、村はとてものとかになった。
 そして、お諏訪さんが大蛇と戦われたところに、産子たち(氏子)が社を建てて祀った。また、大蛇の死骸を埋めたところを蛇河原というようになった。

  (ふるさとの伝説と昔話)

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中野市公民官報 文化なかのより